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駐日イタリア大使よりメッセージ『イタリアは緊急事態を脱し、日本に戻ろうとしています!』

イタリアは何週間にもおよぶ長く痛ましい新型コロナウイルスとの闘いに、最前線で挑み続けてきました。イタリアは欧州で感染が拡大した最初の国であり、他国でその後、イタリアと同等もしくはそれ以上の犠牲者が出る前から、感染者数や死者数において悲惨な値に直面していました。イタリアの医療従事者の英雄的な努力と、イタリア当局によって迅速に講じられ、イタリア国民によって勇気と品格をもって遵守された都市封鎖の措置とともに、緊急事態に立ち向かってきました。その結果、感染者数の増加は鈍化し、5月4日からは、新型コロナウイルスの陽性者数は、回復者数の値を下回っています。全体のデータからも減少傾向にあることがわかります。多くの州において一日あたりの新規感染者数が減少しており、またイタリア全土において当初4000名以上もの患者が集中治療を施されていたのに対し、その数も541名にまで減少しています(2020年5月25日イタリア保健省調べ)。
これにより、イタリアは新たな段階、いわゆる「第2フェーズ」へと移行し、都市封鎖期間中も休業することなく、国民に「もの・サービス」を提供し続けていた、生活に必要不可欠な業種以外においても、生産・産業活動が再開されました。5月4日には、イタリアの全工場の操業が再開されました。イタリアは、適切なセキュリティ要件とメイド・イン・イタリーの産業・技術能力の大規模な回復とのバランスを考慮しながら、決意をもってこの段階に備えています。政府は、経済・生産セクターを支援するため、一連の大規模な財政措置を講じることで自らの役割を果たしています。在日イタリア大使館は、「Italy Back to Japan」キャンペーンを実施することで、この政府の努力を支持いたします。本キャンペーンでは日本における「メイド・イン・イタリー」への愛は決して失われることがないという確信のもと、商務・文化・科学技術の分野でのプロモーション活動が予定されております。
2019年、日EU経済連携協定(EPA)の施行により、イタリア製品の日本への輸出は20%拡大し、イタリアは欧州国のなかで、より多く本協定を活用しました。この度の危機的状況のさなかでも、3月のイタリアの日本向けの輸出量は維持されました。他の国々が減少傾向を示すのに対し、むしろ1%の増加を記録しました。前半3か月の輸出量は4%拡大しており、日本における「イタリアブランド」の回復力を証明しました。
緊急事態のもと出現した世界はこれまでのものとは異なるかもしれません。しかし、欧州でドイツに次いで第二の製造システムを誇るイタリアの生産システムの強みである、特殊性、革新力、高い技術や適応能力は、新型コロナウイルスとの先例のない闘いでの勝利や新たなる経済活動のフル稼働を保証するために、欠かすことのできない資源となることでしょう。日本の皆様が、良いもの、美しいもの、有用なものを生産できるイタリアという国を、変わらぬ熱意と愛情をもって応援してくださり、この新しい挑戦においても我々を必ずや支持してくださることと確信しております。6月イタリアは、その自然美や広大な文化遺産を愛する欧州諸国からの観光客に向けて国境を開放いたします。多くの日本の皆様も、安全に、イタリアに戻られる日がまもなく訪れることと信じています。

駐日イタリア大使 ジョルジョ・スタラーチェ