イタリアの素晴らしさはデザインです。イタリアデザインの卓越性を海外に広報することを目的として、2017年から毎年恒例の「イタリア・デザイン・デー」が、今年も、世界中で、本日開催されます。これは、未来を見据えて歴史的遺産を称える事業です。
「イタリア・デザイン・デー」は、イタリア外務・国際協力省と文化省が、「イタリアは控えめにいってもすばらしい:#beIT」キャンペーン及び「イタリア式ライフスタイル」の企画の一環として、イタリア工業デザイン協会(ADI)の協力により主催し推進しています。同事業は、イタリア貿易促進機構、ミラノ・トリエンナーレ、ミラノサローネ国際家具見本市、イタリア家具工業連盟、及び、アルタガンマ財団からも貴重な支援を受けています。
2022年のテーマは、「リジェネレーション(再生)。持続可能な未来のためのデザインと新技術」です。
イタリアデザインの代表的な作品は、何年、何十年経っても常に斬新さを感じさせる、という大きな特長を持っています。
それは、美的探求を、伝統を守りながら革新的アイデア、素材や作業方法を変化させること、そして、それらを世界的ビジョンと統合することの成せる業です。
デザインとそれを表現するデザイナーは、機能性、快適性、環境持続可能性を兼ね備えたライフスタイルを実現することを、一層求められています。
そのため、今年の「イタリア・デザイン・デー」は、都市の再生、素材の再利用とリサイクルを中心的テーマに取り上げています。これは、ローマが2030年万国博覧会の開催地として立候補していること、そして、同万博では、グリーントランスフォーメーションとデジタルトランスフォーメーションを目指した地域再生はいかにあるべきかがテーマとして予定されていることと、完全に符合しており、その目標に向けて推進することが意図されています。私たちが生活し、子供たちが育っている現代の社会は、循環型経済(サーキュラーエコノミー)の考え方に基づいて、持続可能な技術による新製品や新製造プロセスを考案する必要性を痛感しており、そのことに優先的に取り組まなければなりません。
このような意欲的な目標を達成するためには、建築家とデザイナーの緊密な連携と国際協力、ならびに、この分野の事業関係者、企業、研究開発機関等に対する公的機関の支援が極めて重要です。
「イタリア・デザイン・デー」にあたり、イタリア外務・国際協力省、100ヵ国以上に所在する同省各在外公館、各イタリア文化会館、各貿易促進部によって、数多くの企画が主催され、115名以上の著名なデザイナー、建築家、研究者、実業家、ジャーナリストが協力しています。そして、第60回ミラノサローネ国際家具見本市の促進も目標に掲げられています。
今年第6回を迎える「イタリア・デザイン・デー」は、外務・国際協力省主催のテーマ別事業の中で大変好評を博しており、特に現在の国際情勢においては、国際市場におけるイタリアの存在感とパフォーマンスを高めるために、あらゆる機会を捉えて進展を図りたいと考えております。
イタリアが強く非難するロシアのウクライナに対する不当・不条理な侵略は、第二次世界大戦以来最も深刻な戦争の悲劇と人道的危機をヨーロッパ大陸にもたらしました。これによる経済的な悪影響は、世界的にパンデミック後の経済回復を危うくしています。このような事態を背景として、イタリア外務・国際協力省は、イタリア企業の輸出と国際化を推進し、生産システムを支援するため、常時、具体的な取り組みを行っています。
イタリア企業やイノベーションを発展させるために、経済外交に常に機敏に対応するイタリア外務・国際協力省のすべての職員のたゆまぬ努力に、謝意を表します。