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世界初演!『エンニオ・モリコーネ オフィシャル・コンサート・セレブレーション』

morricone
Tour mondiale in memoria di Ennio Morricone

ワールド・ツアーに先駆け、東京にて『エンニオ・モリコーネ オフィシャル・コンサート・セレブレーション』が上演されます。本トリビュートコンサートは、エンニオ本人が2年前にこの世を去る前から構想を描いていたもので、指揮はサンタ・チェチーリア国立アカデミアならびにハンガリー国立歌劇場の指揮者でもある同氏の息子アンドレアが担います。東京においては11月初旬に東京国際フォーラム・ホールAにて2日に渡って上演され、その後、ロンドン、ベルリン、パリ、ウイーンなどヨーロッパの14都市へと続きます。「本コンサートはモリコーネの音楽を愛する多くのファンの皆様に対する贈り物です。そして彼の生み出した作品の同時代性に対して最大の賛辞を贈る機会となることでしょう。彼のダイナミックで革新的な楽曲ははじめのパートを聴くだけでたちまちどの楽曲かということがわかります。それは何年経っても変わることはなく現在も世界中の方々に愛され続けているのです。」在日イタリア大使館で行われた記者発表の席でこのようにジャンルイジ・ベネデッティ駐日イタリア大使は述べました。コンサートでは「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」「続・夕陽のガンマン」「ミッション」「アンタッチャブル」「ニューシネマパラダイス」などエンニオの楽曲の中でも特に有名なものが演奏されます。また2007年にエンニオの長年にわたる映画音楽への貢献を評価され授与されたアカデミー名誉賞ののち、2016年に彼をオスカー初受賞に導いた作品「ヘイトフル・エイト」も演奏されます。日本公演では、東京フィルハーモニー交響楽団の演奏に加えてエンニオが活動を共にした演奏家や歌手も出演します。会場のスクリーンには有名な映画のシーンや、エンニオが受けたインタビューや当時のリハーサルの様子が写しだされます。記者発表の折には多くの出席者の前でアンドレアは24歳になったばかりの頃に作曲し、英国アカデミー賞を受賞した「ニューシネマパラダイス」のオリジナルスコアに関することなど、父とのエピソードを興奮気味に話しました。「彼は私に電話をかけてきて言いました。『映画音楽を作ってみないか?』と。そして私に脚本を渡しました。私は急いでテーマを書き、父に見せに行きました。とても気に入ってくれ、2つのコードを追加し、すぐにオーケストレーション用の曲の構造を与えてくれました。だからこれは私が作曲したメロディではありますが、父との共作であると感じています。彼が残してくれたこの贈り物は映画に挿入されたことにより、永遠に私を父と繋げてくれることでしょう。」ANSAのインタビューでは、しばしば複雑であった父との関係について語りました。「私の父はコンピュータを嫌っていて、印刷された楽譜を持ってこられることを嫌がりました。生まれつきの天才であった彼は、自室の机の上で作曲し、たまにピアノの前に行ってはコードを確認していましたが、ほとんどの楽曲は彼の頭の中で作り上げられました。キーボードなど必要なかったのです。」会見のあと、見るからに興奮した様子のアンドレアはアカデミー外国語映画賞を受賞した1988年のジュゼッペ・トルナトーレ監督の映画の挿入歌の話しを、父が残した逸話を交えながら再開しました。「このメロディを父はとりわけ愛していました。本当に傑作だと常に言っていました。私によく言ったものです。『一日の中で不安定な気持ちになる時、思い浮かぶものこそが真の素晴らしい楽曲なのだ』と。私はそれにこのように返事していたものです。『あ、そうなの?僕にはあなたの楽曲ばかりが思い浮かぶよ』と。」